この項では、姓に関して、法律ではどうなっているかをみていきます。
まず、日本国憲法
第24条【家族生活における個人の尊厳と両性の平等】
という項目におきまして、
「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を
有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない」
とあります。
ここには「婚姻は、両性の合意のみ」とあり、
あくまで結婚する二人の問題ということですね。
「のみ」とありますのは、以前結婚する両者の問題ではなく、
決定権は親そして「家」同士の結びつきというスタンスだったからでしょう。
また、「夫婦が同等の権利を有することを基本として」
なんて書いてありますが、改姓においても97%以上が妻側という
現実からみても同等でないことはわかりますよね。
また続く文に、
「配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関する
その他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して
制定されなければならない」
とあります。
ここにも法律は、「個人の尊厳」「両性の本質的平等」とあります。
個人を尊重を第一前提とし、
その上に云々といっておきながら、
結婚の際に、どちらかが必ず姓を失うことになる現行の制度は、
どう考えても矛盾していますよね。
どうして別姓が認められないのでしょうか。
選択的夫婦別姓制度導入の実現を考えたとき、
一部の民法改正が一番に考えられます。
民法第750条には次のようにあります。
「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する」
ここで、はっきりとどちらかの姓を変えることを義務付けています。
そこが最大の問題なんです。
どうしてどちらかがそれまで共にしてきた、
一緒に歩んできた姓を捨てなければならないのでしょうか。
夫婦別姓夫婦別姓といってはいますが、あくまで選択的夫婦別姓です。
同姓はもちろんOK、別姓でもOKというのを望んでいます。
夫婦は同じ姓でなければいけないという今の状況を
なんとかして緩和(!)させたいのです。
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